「関係派遣先割合」未提出事業所に許可取消し、事業廃止命令
厚生労働省は、1月18日付で、「関係派遣先派遣割合報告書」(様式12号-2)を提出しない派遣元事業主に対して、許可取消し、および事業廃止を命じました。
「関係派遣先派遣割合報告書」とは、平成24年の派遣法改正で提出が義務付けられた様式であり、派遣元事業主のグループ企業などの関係派遣先の全体の派遣先に占める割合や、連結決算の有無について報告するものです。
今回の処分では、2許可事業主、234特定派遣元事業主に対して、許可取消し、および事業廃止が命じられました。これは派遣元事業主に対して課される最も重い処分であり、処分によって許可や届出の効力が失効し、事業継続が不可能となります。
報告書の未提出に関して許可取消し、および事業廃止が命じられたことに業界内の一部には動揺の声もありますが、今後もこうした厳しい処分の流れはさらに強化されていくと考えられます。
派遣法改正によって都道府県労働局による行政指導が強化されていますが、行政指導や処分についてはもとより平成24年改正やそれ以前の改正内容についても徹底されていますので、コンプライアンス対応についてはさらに意識の強化を心がけていくことが大切です。